相続・事業承継・築古ビル再生を一体で見直し、家族と会社の未来を描いた不動産コンサルティング事例
◇コンサルティング概要(Before → After)
ご相談前(Before)
- 事業承継は完了していたが、本社ビルは父名義のまま
- 築40年以上の本社ビルの今後の活用方針が決まっていなかった
- 相続・家族・会社経営・建物の老朽化など多くの課題が複雑に絡み合っていた
- 「何から手を付ければよいのか分からない」状態だった
コンサルティング後(After)
- 相続・事業・不動産を一体で整理し、将来の方向性を明確化
- 店舗移転とビルリノベーションによる収益改善を実現
- 相続対策・節税対策・住環境改善を同時に実現
- 1階テナント化による新たな賃料収入を確保
- 改修工事からテナント募集・運営管理まで一貫してサポート
◇コンサルティングの詳細
1)相談者の状況
会社代表者様から、次のようなご相談をいただきました。
「事業承継は終わりましたが、本社ビルは父名義のままで、今後どのように相続や活用を進めれば良いのか分かりません。本社ビルは築40年以上が経過し、建物の老朽化も進んでいます。店舗の立地も、現在の事業内容には必ずしも合わなくなってきました。両親の高齢化や将来の住まい、家族それぞれの相続、会社経営まで様々な問題が重なり、何から手を付ければ良いのか判断できません。不動産だけではなく、会社や家族の将来も含めて相談できる専門家に、一度全体を整理していただきたいと考えています。」
相談者プロフィール
相談者
- 40代男性・会社代表者
- 創業約70年続く会社の経営を引き継ぎ、事業承継(株式・経営権)は完了
- 妻と子ども2人の4人家族
- 現在は父名義の分譲マンションに居住
ご家族
- 父(70代・前社長)と母(70代)は、本社ビル兼自宅で生活
- 将来的には、本社ビルを相談者、分譲マンションを弟が相続する方針で家族の認識は概ね一致
- 両親の高齢化や子どもの成長により、それぞれ住環境の見直しが必要な時期を迎えていた
会社・不動産
- 本社ビルは創業者の代から受け継がれてきた父個人名義の資産
- 築40年以上が経過し、老朽化や建築上の課題を抱えていた
- 一方で、利便性の高い立地にあり、建物の活用方法次第では資産価値をさらに高められる可能性があった
- 現在の事業内容は創業当時から変化しており、本社ビルの活用方法も含めて経営全体を見直す時期を迎えていた
今回ご相談いただいたのは、創業から約70年続く会社を経営されている40代の代表者様でした。
法人としての事業承継はすでに完了していましたが、本社ビル兼自宅は先代社長名義のままであり、会社・家族・相続・不動産が複雑に関係している状況でした。
本社ビルは主要道路に面した利便性の高い立地にあり、祖父の代から長年にわたり会社の拠点として利用されてきた大切な資産です。
しかし、時代の変化とともに事業内容が変わり、駅前路面店舗で営業を続ける必要性は以前ほど高くなくなっていました。一方で、その立地は賃貸用不動産として高い収益性が期待できる可能性もありました。
また、ご家族にも様々な課題がありました。
両親は高齢となり、エレベーターのない住まいで生活を続けることへの不安を抱えていました。相談者様ご家族も、お子様の成長によって現在の住まいが手狭になってきており、住環境の見直しが必要な時期を迎えていました。
不動産だけを考えても答えは出ません。家族、会社、相続、それぞれの将来を同時に考える必要があるご相談でした。
2)抱えていた問題
課題を整理すると、単なるビル活用の問題ではありませんでした。
主な課題は次のとおりです。
- 相続対策が未着手
- 本社ビルが父名義のまま
- 築40年以上が経過し老朽化が進行
- 検査済証未取得という建築上の課題
- 現在の事業内容と店舗立地が合わなくなっている
- 両親の住み替えをどうするか
- 将来の相続税や修繕費への不安
- 店舗を続けるべきか移転すべきか判断できない
これらは、それぞれが独立した問題ではありません。
例えば店舗移転を考えれば、不動産活用や相続にも影響します。相続対策を考えれば、建物の改修計画や会社経営にも影響します。
私たちは、こうした課題を一つずつ個別に解決するのではなく、「事業・不動産・建築・家族・相続」を一体として整理することが必要だと考えました。
3)コンサルティングを提供するために確認したこと
まずは現状を正確に把握することから始めました。
ヒアリングと調査では、
- 法人の経営状況
- 将来の事業方針
- 店舗移転の可能性
- ご家族全員の希望
- 相続の考え方
- 不動産の権利関係
- 建物の法的状況
- 老朽化状況
- 想定賃料
- 市場調査
- 改修費用
- 資金計画
- 金融機関からの借入可能性
など、多方面から現状を確認しました。
その結果、店舗を別の場所へ移転し、本社ビル1階を賃貸化することで収益力を高めながら、建物全体を再生する方向性が最も合理的であるとの結論に至りました。
さらに、改修工事だけではなく、収益シミュレーションや借入計画まで含めた事業計画を作成したことで、経営判断の根拠を明確にすることができました。
私たちは、不動産だけを見て提案するのではなく、会社が今後も安定して成長していくための経営基盤づくりという視点でコンサルティングを進めました。
4)コンサルティングを実行した流れ
① タイムチャージ型(初期相談)
現状分析と課題整理を行い、事業・相続・建物・家族の課題を整理して優先順位を明確にしました。
↓
② 顧問型(課題解決)
継続的な打ち合わせを重ねながら、
- 店舗移転
- ビル活用
- 相続対策
- 家族の住み替え
を一体的に検討しました。
↓
③ 事業計画の策定
市場調査、賃料査定、改修費、返済計画を反映した事業計画を作成し、金融機関との調整も支援しました。
↓
④ リノベーション(建築コンサルティング)
建物調査・設計・工事内容を精査し、
- 居住部分の全面改修
- 老朽設備更新
- 店舗区画改修
- 将来の賃貸運営を見据えた整備
を実施しました。
↓
⑤ テナント募集サポート
市場調査を踏まえ、募集条件やターゲット業種を整理し、収益性を重視した募集戦略を立案しました。
↓
⑥ 運営管理サポート
テナント管理や建物運営まで継続して支援し、長期的に安定した収益不動産として運営できる体制づくりをお手伝いしました。
5)コンサルティング後の感想
ご相談者様から、次のようなお言葉をいただきました。
「今回、コンサルティングを受けて本当に良かったと感じています。私たちは、不動産や会社の将来に不安を感じながらも、何から手を付ければ良いのか全く分かりませんでした。特に店舗移転については決断できずにいましたが、打ち合わせを重ねる中で課題が一つひとつ整理され、自分たちが進むべき方向が自然と見えてきました。建物のことだけではなく、家族の生活や会社経営まで丁寧に話を聞いていただき、客観的なアドバイスをいただけたことで安心して決断することができました。第三者の専門家が全体を整理してくれたことで、家族としても経営者としても迷いがなくなり、本当に心強く感じています。」
私たちの感想
私たちは、この事例の本質は「ビルをリノベーションしたこと」ではなく、相続・事業・建物・家族という複雑に絡み合った課題を一つの方向へ整理できたことにあると考えています。
老朽化した建物を残すことだけを目的にするのではなく、その建物がこれからも会社やご家族に価値を生み続ける資産となるよう、事業計画・建築・相続・収益性を一体で考えながらご提案しました。
その結果、店舗移転による事業基盤の強化、ビル再生による資産価値の向上、賃料収入の確保、相続対策、住環境の改善を同時に実現することができました。
私たちは、不動産だけを提案するのではなく、お客様の会社やご家族の未来まで見据えた総合的なコンサルティングこそが、本当の不動産コンサルティングであると考えています。
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